先日、G検定 2022#1
に合格したので、そのときに勉強や感じたことを書いていきます。
これからG検定を受けようと思う人の参考になればと思います。
G検定とは?(概要)
G検定は、AIからディープラーニングまでの知識問題、倫理問題や法律問題など、浅く広く問われます。 実装部分や、複雑な計算問題を問われることはなく、概念的の理解やそれぞれの出来事に対して背景の理解が求められます。 また、試験中にネットでの検索が認められているところもG検定の特徴だといえます。
受験の動機と受験前の状況
受験の動機
ちょうど1年ほど前から仕事の環境で、徐々にAIやデータ活用などのキーワードが増えており、 実際には何か具体的な動きがあったわけではないですが、いつか自分も携わりたいとコツコツ勉強していました。 しかし、そのままだと「データ使ってこういうのやりたい」と提案しても、 あまり説得力がないのと一緒にやってくれるメンバーがいた場合にサポートしたい思いもあり受験しました。
受験前の状況
- Webアプリケーション開発のエンジニア
- AIの知識は、ほとんど無し
- 個人でPythonのサンプルコードを写経していたくらい
G検定受験のために始めたこと
動機の部分でも述べたように、1年前からカメのような速度でいろんな書籍からCodingの勉強は 取り組んでいました。しかし、G検定では知識問題、倫理問題や法律問題などが問われるため、改めて学習する必要があります。 ここではそのときに利用した書籍を紹介します。
書籍
『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』
はじめにG検定を受けようかなって考えているけど、「AIってなに?」「機械学習と違うの?」みたいな状況の人は、JDLAの理事長、兼、東大教授の松尾先生の執筆されたこちらの本を入門書にするとよいと思います。 数年前の本なので、少々情報が古い部分や最新の内容が書かれていないなどはありますが、AIの概要を理解できますので、AI周りの土地勘がつきます。
『ディープラーニングG検定公式テキスト』
AI周りの土地勘が分かってきたら、G検定に向けて学習を進めます。 G検定の公式テキストで、全体的に知識を広く浅くインプットできた印象です。 個人的にはオライリー本で、一部の内容については深く学習していたのですが、忘れていた部分も多かったので復習にはぴったりでした。
『最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集』
ある程度、知識もインプットできたら次は問題を解いていきます。 検索していくと、黒本などが見つかりましたが、レビューで解説がしっかりしているという点に 惹かれてこちらの問題集を解きました。 実際の使い心地は、正解の選択肢以外に対しても説明が丁寧になされており、問題に慣れていくとともに、解説ページで他の知識も補強できました。
web模擬試験
界隈では有名なweb模擬を使用させていただきました。 メールアドレスを登録するとメールにリンクが載せられてくるので、そのリンクから使用することができます。
私の使用方法を記述しておきます。
- 直前対策225題 無料版
こちらは本番試験の3日前から2回解きました。 1回目は知識の獲得と本番試験の雰囲気をつかむことを目的にして解き。 2回目は時間配分も把握したいので、まとめた学習内容で検索しながら解きました。 どの模擬試験でもいいと思いますが、本番試験のその辺の感覚を掴んでおくことは重要だと思います。 知識、用意したもの、検索スピードなどによって戦略を考えた方が良いと思います。
- 新シラバス対応 約100題
こちらは本番試験の前日に1回解きました。 その名の通り、本流の模擬試験では対応しきれていないシラバスで追加されたキーワード関連の問題を解くことができます。 問題集では正解率90%ほどを維持できていましたが、実際に模擬試験を解くと正解率60%くらいまで落ちていたので、自身の対策があまかった部分の補強になりました。
学習期間
今回G検定を受けようと考え、学習するのにかかった期間は2ヵ月くらいになります。
「AIってなんだろう?」から始める人は、もう少し期間があった方が良いかもしれません。
1日当たりの学習時間は、集中できる日は長めにしたりできない日もありましたが、平均するとだいたい 1.0
~ 2.0h
くらいを確保していました。
内訳はこんな感じです。 学習するテキストも、問題集も「機械学習」と「ディープラーニング」周りの内容が多めになっているので、だいたい時間がかかるのはそのあたりだと思います。 その他に、自分の場合だと「法律」関連がなかなか頭に入ってこなくて苦戦しました。
1ヵ月目
- 『ディープラーニングG検定公式テキスト』で学習する
- テキストの内容を自分なりにまとめる
2ヵ月目
- 『最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集』で問題を解く × 3
- 問題の解説をまとめる
- web模擬試験を受ける × 2
- 模擬試験の解説をまとめる
感想メモ
実際に受験してみて、「適切でないものを選択する」など、背景や意味を理解していないと答えられない問題が多いと感じました。これから受験する人は「選択肢だから何度か問題集解けばよい」などという考えを捨てて、ひとつひとつの用語や手法の理解を深めていくのが近道だと思います。でなければ、実際のプロジェクトで活用するのも難しいです。
最後に今回の受験で個人的に対策が甘かった部分を挙げておきます。
- 音声処理分野について
問題集だけで学習していたら、かなりあぶなかったです。音声処理分野の音韻、音素、メル尺度などのキーワードは、あまり出てこなかった気がします。この辺りはweb模擬でかなりカバーできました。
- 法律・時事分野について
この辺りは、まとめた内容に助けられました。エンジニアの方ですと、普段触れることのないような用語が多いです。事前にまとめた内容を自分なりに解釈して、素早く検索できるかにかかっている気がします。